深夜、何気なくTVをつけていたら、突然ジャズ風のゆる~い曲が流れてきた。
次のような歌詞である。

ぜんぜん ぜんまい 回る限り
この世をウンと楽しもう

お日様沈んでも お月様出てくる
これは贅沢パラダイス

ぜんまいざむらい今日もキリッと参ります
全然戦にゃ向いてないけど

(ぜんまいざむらいのうた/2006年、CHAKA)


先のような主題曲と共に放送されていたのはNHKの子供向けアニメ、ぜんまいざむらいである。
108つの善を施す事を定めとする頭にぜんまいのキャラクターを中心に、からくりお江戸なる舞台上で、かなりゆるめなキャラクター達がかなりゆるめなストーリーを展開する。
今回は、再放送であったらしく複数話がまとめて放送されていた。
キャラクターの名前や設定などが繰り返し流されるので完全に覚えてしまった。
当然、冒頭の歌も何度も画面に流れ、歌詞が短い事も相成ってすっかり覚えてしまった。

・好きな女の子に花を贈り続けて嫌がられ、それに気付かず花畑まで荒らし始める少年の話。
・上手く妖術が使えない事を指摘されて逆ギレする天狗の子供の話。
・自分が良い事をしていると思い込んでいる魔人の話。
・おまけの折り紙が欲しいからといって食べもしない団子を注文し団子を無駄にする少年2人の話。
・特異な存在の芸術家(少しはた迷惑)を否定し、排除しようとする人々の話。
・みんなの為に団子を作り続けるお婆さんの為に誕生会を催す話。
・流行(スリムざむらい)に合わせようと自分を崩すぜんまいざむらいの話。
とどめは常に必笑・だんご剣(必笑と言うのがまた憎い)。
剣先からカラフルな団子が飛び、心を和らげ、優しい気持ちにしてくれる。

自分が観れたのは7話(全部で何話やっていたかは定かではない)。
人の嫌がる事はしてはいけません。
八つ当たりしない。
自分のしている事を振り返ってみよう。
食べ物を無駄にしてはいけません(Jリーグチップス現象やね)。
お互いを認め合いましょう。
感謝の気持ちを大切に。
流行に流されない。

悪い事は悪い、良い事は良い。
勧善懲悪の簡潔なストーリー。

画面に見入っている内に、
倫理学で学んだ「出来る事をしても良いのかと問う事こそが倫理」
天使と悪魔(ダン・ブラウン著)のカメルレンゴの台詞「欲求を満たす科学と理性としての宗教」
などの言葉で表現される「倫理」というモノを改めて考えていた。

ストーリーもさることながら、主題曲もまた
人生をフルに楽しもう。
自然の巡りがある事は十分贅沢。
戦争反対(?)
と、短い中に妙な哲学を感じ、思わず唸ってしまった。

幼い頃に通った動物園に大人になってから訪れた時の様な感覚。
眼で見ていたものを、頭で見直したとでも言うべき感覚。

やがて番組が終わり、不思議な充実感が残った。